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バイクパッキングとULの親和性〜キャンプギア紹介

#ギア紹介#パッキングのコツ#パッキング例

バイクパッキングの定義                   

バイクパッキングという言葉を耳にする機会が増え、昨今SNSでもハッシュタグ等で頻繁に目にする様になった。その語源はバックパッキングの自転車版であり、キャンプ道具等を積載して主に未舗装路を移動する事を指す。近年では旧来のキャリア(ラックともいう)とパニアバッグ(前後輪の脇に取り付ける大きめのバッグ)を使用せずに、フレームに直接装着するキャリアレスなスタイルをバイクパッキングと呼ぶのが主流なので、ここではバイクパッキング=キャリアレスと定義します。

キャリアレス化は悪路を走る上で障害物に接触して走破性が損なわれるのを避けるためと思われ、更に振動や衝撃に耐える固定力も必要となるのである程度積載量がバーターされる。そのためバックパッキングの分野で荷物の軽量化を追求したUL(ウルトラライト)の発展を受けて進化したものと考えて間違いないだろう。時期的にもキャリアレス化はUL以降に定着している。

ラックレスのバイクパッキング例

バイクパッキングのULギア①シェルターとハンモック

バイクパッキングとULの親和性は高く、キャンプギアもUL系を用いることが多い。特に寝室にはテントではなくSIX MOON DESIGNS(リンク先から日本への発送は不可)やZpacsに代表されるシェルターの需要が高い様だ。テントに比べ圧倒的にコンパクトで軽量だし、トレッキングポールがあれば他に必要なのはペグだけ。ハンモックもサイズと重量で引けを取らない上に寝心地に関しては断然快適なのだが、張れる条件が限定されるので予めそれを満たしているか知っておく必要があるだろう。シェルターやタープはDCF(ダイニーマ・コンポジット・ファブリック)と呼ばれる素材が超軽量で高い強度を誇るが、高額なためか日本での取り扱いが限られているのが残念だ。

Zpacksのシェルター
Zpacksのソロ用DCFシェルター
Zpacksシェルター収納時
シェルターを畳めばこぶし大のサイズになる
ハンモックキャンプの様子
ハンモックは場所を選ぶが寝心地は最高で、自転車も雨から避けられるなど利点は多い

バイクパッキングのULギア②タイベックシート

上の画像でもシェルターのグラウンドシートやハンモックのフロアーとして使用しているタイベックは、DCFと並びULを象徴する素材として認知されている。テン場に到着して取り敢えず荷物を降ろす際にも便利で、紙の様だが簡単には破れず水は通さないし何より安価。元々は建築資材だが、わざわざ海外の英字バージョンを取り寄せたりグラフィックがプリントされたもので差別化する人も多い。紙の様なカサカサした質感は、使い込むと柔らかく変化してより扱い易くなる。

バイクパッキングのULギア③エアマット

寝具類ではエア式のスリーピングマットがコンパクトで便利だが、破損の危険性は否めないので中々に悩ましい。以前パンクした事がありその時は難儀したものの、結局乗り換えはせずに修理して使い続けている。やはり携行性の高さはバイクパッキングにおいて圧倒的なアドバンテージなのだ。その他の寝袋等は状況や各々の好みによるところだが、1人用シェルターを使用する場合はその防御範囲を考えるとシュラフカバーがあった方が心強い。前出の画像に写っているオレンジ色のカバーはSOLエスケイプビィビィで、取扱店も多いため手に入れ易く比較的価格も低い。機能的にはそれで必要十分なのでゴアテックス等の本格的なもので無くても全く構わない。

シェルター、エアマット、タイベックシート

バイクパッキングのULギア④クッカー

煮炊きするクッカーも基本金属製となるので素材によって重量がかなり変わって来る。チタンが最も軽量なのは広く知られているが、熱伝導率が低く炊飯等に向かないため複数持って行くならアルミも一つ欲しいところ。筆者はEVERNEWのバックカントリーアルミポットを同社のチタンクッカーにスタッキングして携行している。外側からTi ULポット900>バックカントリーアルミポット(ハンドルを外して収納)>Ti 570FDカップ>Ti 400FDカップ+マルチディッシュ(400FDの蓋)>Tiデミタス220 NHの順で、この組み合わせならば食器類も省けてお勧め。コツはアルミポットから外したハンドルをULポット900の蓋にはめ込むのと、400FDより先に蓋であるマルチディッシュを570FDの底に入れること。また、デミタス220の中にはやはりEVERNEWのアルコールストーブと専用五徳にスキッター(コーヒードリップ用の注ぎ口)がすっぽり収まり、風防を適当な隙間に差し込めばこれで簡単な調理ならほぼ対応可能だ。クッカーや食器類は思いの外嵩張るのでこのスタッキングがパッキングのキモといえる。

※画像のクッカーに一部廃盤商品が含まれているため、現行のものに置き換えて表記しています。

スタッキングされたクッカー
スタッキングした状態
スタッキングから展開したクッカー
クッカー5個、アルコールストーブ、五徳、風防、スキッター

バイクパッキングのULギア⑤その他

荷物の軽量化という概念からは外れるかも知れないが、キャンプは修行では無いのでULといえど快適性や娯楽性を追求するものも幾つか存在する。それらを必要とするか否かは各人の考え方次第だが、個人的な意見としては直火がほぼ出来ない日本において焚き火台は必需品といえよう。『No Takibi, No Camp』である。画像のSOLA TITANIUM GEARスーパーネイチャーストーブは、バラせばほぼ厚みのないA4より小さなスタッフサックに収納可能で170gという驚異的なスペック。その他にもミニテーブルや椅子など無くても良いがあって欲しいものは挙げれば枚挙にいとまがない。自分に必要なものをチョイスして豊かな時間を演出するのもバイクパッキングというアクティビティーの醍醐味なのだ。

UL焚火台
UL焚火台SOLA TITANIUM GEAR Super Naturestove #1
焚き火風景

この記事の著者

88-N

自転車でより遠くへ行きたいという願望からキャンプを始め、やがてアウトドアアクティビティーと複合した遊びへと発展。それが当時まだ上陸したばかりのバイクパッキングと知り、乏しい情報に試行錯誤しながら自分のスタイルを追求。より自転車とアウトドアに特化したツールの必要性を痛感し、バイクパッキングブランドADCANATHAを立ち上げる。

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