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バイクパッキングの装備と積載について〜リア編

#ギア紹介#バッグ紹介#パッキングのコツ#パッキング例

バイクパッキングの実践について、フロント編フレーム編に続き最終章としてリアへの積載について考察しよう。
一般的にはサドル下〜シートポスト後側がメインとなり、ごく稀にシートステイやシートチューブ後側のスペースを利用しているのも見かける。ただシートステイは取り付けられるものが細長い形状のものに限られるし、シートチューブ後側のスペースはフレームやタイヤサイズによってかなりバラつきがあるためオマケ程度に考えておいた方が良いだろう。

リアパッキングの重要性と役割

サドル下〜シートポスト後側は、フロントやフレームのパッキングとは異なり自転車の操作性への影響や身体との接触を余り気にする事なく、必要にして充分なスペースを確保出来るのが最大の特徴である。時々サドルバッグの横揺れを指摘する人がいるが、きっちりパッキングしてしっかりと固定すればまず気にならないはず。装備内容がUL(ウルトラライト)ギア中心であればなおのことだろう。
そして括り付けたり吊り下げたりの拡張性も備えているので、フロントとフレームに収まらない荷物は全て引き受けてくれる懐の深〜い場所でもある。グラベルやトレイルに限らず、走る距離と時間が長くなればなるほど身体に直接荷物を背負う事が負担に感じるので大いに活用して欲しい。アドベンチャーを目一杯満喫するのに、背中が暑いとかケツが痛いとか気にしないで済むというわけだ。

リアパッキングの装備選びのポイント

リアに装着するバッグは積載する量や重さに制限が少ないので、その特性を活かせる容量の大きなものを選択しよう。永らく主流だったのはRevelate Designsを代表とする縦長のサドルバッグで、このタイプは他にもAPIDURAを含め各社出しているがどれも大きくは変わらないだろう。
最近ではCARRADICEのバッグサポーターを使用している人が増え選択肢が大幅に広がったが、一つポイントとして荷物の出し入れに支障なく固定出来るかは押さえておきたい。まあフロント用に作られたものであれば大抵は問題ないのだが。
個人的には現状Revelate DesignsのViscacha(現在は廃番で後継モデルはTerrapin)か、ADCANATHAのNomad Packをバッグサポーター(クラシックサドルラック)で装着するかの二択。どちらも形状に若干の違いこそあれ、取り出し口をロールして閉じるのは同じ。更にスタッフサックを使用すれば悪天候でも収納物を濡らさずに済むし、荷物をまとめて出し入れ出来るので便利だ。
収納する荷物は、フロントやフレームに比べアクセスが悪いので出し入れの頻度が少ないものを選ぼう。例えば最終目的地や特定の状況でのみ使用したり、走行中には余り必要としないものである。
パッキングが難しい形状のものは外側に括り付けたり吊るせば良い。

Revelate Designsのサドルバッグ『Viscacha』
ADCANATHA『Nomad Pack』をCARADICEの『Classic Saddle Bag Rack』を使用して装着

積載する内容は各人によって変わってくるが、具体例として筆者がリアパッキングで携行している装備を以下に紹介するので参考にして欲しい。
①椅子②山行李(カトラリー、調味料、スキットル、燃料、野営の場合は浄水器も)③ポーチ(ランタン、ランタンシェード、ヘッデン、ライター、火吹き棒、予備電池、etc.)④クッカー、⑤ミニテーブル⑥、焚火台、⑦トイレットペーパーとミニスコップ⑧メッシュオーガナイザー(輪行セット、パンク修理キット、チューブ、タイラップ、ダクトテープ etc. ⑨ファーストエイドキット(防水推奨)⑩THERMACELL(夏季のみ)

リアパッキングの積載方法とテクニック

荷物の収納順序はテン場に着くまで出す予定のない②〜⑥を奥へ入れ、次に何かと利用する機会が多い⑦とパンク等のトラブルの際に直ぐ出せるよう⑧を手前に入れる。⑨はサドルバッグでは⑦や⑧と一緒に中の手前側で⑩はカラビナ等で外側に吊るすが、Nomad Packは⑨⑩どちらもサイドポケットに振り分けて入れている。①の椅子だけはサドルバッグだと諦めるか背負うしか無いが、Nomad PackであればトップのモールウェビングにVOLEストラップで括り付ける事が可能だ。
収納のコツとしてはバッグの形状に合わせて②〜⑥の順序を工夫する事。特にサドルバッグは細長いので、ミニテーブル等の薄くて硬いものをバッグの上か下に差し込み芯にして収納物を支えると中折れが防げる。

リアパッキングのトラブルシューティングと解決策

リアパッキング最大の弱点は、位置的に視認性が低い点だ。なのでバッグをフレームに装着する際は特にしっかりと固定する必要がある。
縦長で大きめのサドルバッグの場合だとシートポストとサドルレールの2箇所で固定するのだが、シートポストはなるべく下に、サドル下は隙間が出来ない様に気を付けよう。そうすればバッグ本体が斜めに立ち上がり安定するのだ。逆にバッグが寝て地面と平行になるほど安定感が無くなり横揺れし易いので注意。
Nomad Packはフロント取り付け時と同じく、背面上側の左右(フロントではハンドルバーに固定する場所)と中央下(フロントではトップチューブに固定する場所)の3点をしっかりバッグサポーターに固定すれば揺れたりする事はほぼ無い。Nomad Packに限らずバッグサポーターにきちんと装着されてさえいれば、底からしっかり支えてくれるのでさほど神経質にならなくても良いだろう。
あとは外側に括り付けたり吊り下げたものが走行中に外れない様にきちんと繋がれているか、吊るしたものが走行中自身の体や自転車に接触しないか注意すること。どのタイプのバッグを使うにせよ荷物がしっかり固定されているか良く確認してから出発しよう。

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